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動中静


動中静

今、信州の山荘にきています。
2階の書斎の小さな窓から外を見ると、
白樺の4本の樹が、仲良く根がくっついて、
枝を山荘の屋根までさしのべています。
そのほかは、一面の落葉松の森です。

ホトトギスやウグイスの鳴き声がたえず聞かれますが、
朝だけは、日雀、四十ガラ、山雀の鳴き声がさかんです。
そして、白樺の枝や葉の茂みに、小さな鳥の影が点滅します。

この書斎で、新しい本の執筆をはじめたので、
ブログの方は、すっかりごぶさたになっていました。
今書いていることの一端を、今日はお話しします。

それは「動中静」ということばの意味です。
天風は瞑想(坐禅)の気持ちを、しばしば
「動中静」の感じだと言っています。

インターネットで、調べると、動中静についての白隠
の言葉がでてきます。しかし、天風はそのような意味では
動中静ということばを使っていません。
また、インターネットでは、武術の心得として
動中静がでてきますが、これもちがいます。
なぜなら、天風は武術のように、体が動いている
状態ではなく、静かに坐っている瞑想の気持ちを
動中静と表現しているからです。

実は、天風という人は、武門の育ちだったせいか、
天風が生まれた明治の初めころには、
まだ江戸時代の文化が残っていたせいか、
朱子や王陽明などに親しんで育った人です。
だから、天風の使う漢字の用法には、このふたりの用法を
ふまえていることが多いのです。

朱子に「用体論」というものがあります。
つまり、「用」とか「体」という漢字の意味は、現代日本人の
概念とは、かなり違うのです。
「用」は用事のことではありませんし、「体」は肉体ではありません。
「用」は作用、「体」は実体とか本体と解釈すると、
かなり正しい意味にちかづくようです。

「動中静」の「動」は「用」に相当し、
「静」は「体」に相当します。
これが朱子の語法です。

この考えを根拠にして、天風のいう動中静を考えると
その意味が明白になります。
すなわち、天風のいう動中静とは、
「仮の現象の中にいて、その背後にある実相を感じとる」
という意味です。
もっと分かりやすくいうと、
「この仮の人生のなかにいて、その人生を動かしている
霊的な力を感じる」
もっとはっきり言うと、
「この世にふつうに暮らしながら、神を見る」
こんな宗教的な体験を、天風の動中静はあらわしているのです。





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信州に移動しました


7月11日に、信州に移動しました。
9月はじめまで、ここに逗留しております。
連絡は、
住所
長野県ちの市、蓼科高原、鹿山村別荘地、B-2地区
〒391-0301
電話
0266-67-6768

よろしくお願いいたします
沢井淳弘






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霊性の出るとき



霊性の出るとき

人の心には、3種類があります。
1.本能心
2.理性心
3.霊性心

霊性心は、人の霊魂から出てくる心です。
ただ霊性といってもいいです。
いいかえると、本心良心です。
さらに、いいいかえると、霊感に同じです。

霊性の判断は、絶対的で、まちがえることはない。
だから、いざというときは、霊性が出なければ困る。
理性で考えて、解決つかない問題は、霊性にきくしかない。

特に人生の交差点にさしかかって、岐路の選択に悩んだとき、霊性にきくしかない。

その霊性が出てくるのは、天風式の瞑想、つまり安定打坐密法しかないのです。
だから、瞑想をおすすめしているのです。
瞑想のとき、霊的な世界にはいるのです。

そんなことは、もう皆さんご存知でしたか。
天風哲学の実践に、とても熱心な方が、
“いつも私は霊性で生きている!”
 と自慢げにいわれることがあります。
すばらしいことですが、それは少しへんです。
霊性は、四六時中出るわけがないからです。

霊性が出るのは、一瞬間で、日に何回もありません。
人によりますが、よく安定打坐密法を実行して心を研いている人でも、霊性が発現するのは、年に何回くらいのものでしょう。
ただ、霊性は、切羽詰まった時に、出てくる性質があります。
安定打坐なんか知らない、ごく普通の人でも、霊性は突然出てくることがあります。
しかし、大多数の人は、霊性などと縁がありません。

日本の昔のすぐれた宗教家たちは、その生涯に少なくとも数回は、霊性を発揮したに違いありません。
でも数回です。

天風の場合はどうだったでしょう?
天風は、霊性が毎日何回か、確実に出たにちがいありません。
人の相談を受けた時、かならず霊性を発揮して、即座に正解を喝破されたものです。

私たちが、ふつう毎日生活を行う場合、ひたすら理性と本能で、物事に対応し、それでうまくいけば、なにも問題ありません。
安定打坐を実践する人も、日常生活は、おおいに理性で思考し、おおいに感情を発散させるべきです。しかし、困ったときは、かならず霊性が出てくるものです。
霊性が出てくるのは、火山のマグマが時々、地表に出てきて、爆発するのに似ています





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