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柳川への旅


柳川に行きました  2017.10.31

10月20日から、九州は柳川の旧立花邸の「御花」というホテルに3泊してきました。
ここは天風ゆかりの地です。

柳川藩藩主の立花家の壮麗な大名屋敷がのこっています。
その一角に「御花」があります。
明治の末に建てられた白亜の西洋館も美しいが、大広間から見られる庭が広壮で、
使われている石が選びぬかれた殊に美しい。

天風の祖父は13代立花鑑寛(あきとも)です。
子供の頃天風が祖父に会ったのは、この柳川ではなく、東京上野の旧藩邸でした。
しかし、福岡の頭山満の家にいたころ、ここを訪ねたことでしょう。

天風はよく講演で
「私の祖父は立花鑑徳です」

と言っていますが、それはまちがいです。鑑徳は嫡流の従弟にあたります。
古い写真を見ると、天風ととても顔が似ています。

「御花」に滞在中、新しい塾生が家族連れで、私の部屋を来訪くださいました。
夫婦と小学生の子供二人で、私たちは一緒にホテルの部屋で、瞑想したり、
体操したりしました。とても愉快な経験でした。




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60年前の記憶


60年前の記憶 2017.10.4

久しぶりに、このブログを書きます。
9月は1回しか書けませんでした。
近く出版する本の書き直しと、東京、大阪からくる塾生の応対で、ちょっと忙しすぎました。

ところで、このごろ60年前の思い出が、
強烈に記憶のなかから浮かび上がってきます。
それは、天風先生からプラーナーヤーマ密法
(=ヨーガ式の腹式深呼吸)を習った時の印象です。
白光を帯びた光景が心に焼き付いている。
そのとき、天風先生は、
「この今の瞬間を一生忘れるな。
心に強く刻みつけるんだよ」
と言われました。私は<不思議なことをおっしゃるなぁ>
と思いましたが・・・
それから何十年も私はすっかり忘れていたのに、この頃毎朝のように思い出すのです。

それは60年前。私は18歳。
1958年(昭和33年)。
場所は、大阪市の大宝小学校の校庭でした。
私は天風先生が直接指導される
夏の修練会に参加していたのです。

 7月24日の朝9時。
真夏の太陽が容赦なく照りつけて、めまいを覚えるほどでした。
校庭は真っ白に照り映えていた。
しかし、私は爽快な風が吹き抜けるのを感じていた。
自分の人生の未来に明るい希望をもった。
瞑目している自分の前方に、無限に広がる大宇宙があり、
そこに遍満存在する活力が雲のように広がっている。
それをイメージングしながら、
静かな呼吸で口からその活力を吸い込む。
クンバハカ密法をすると、気力が全身に充満する。
つぎに、自分のなかにあるすべての汚い気を吐き出す。
吐き出した瞬間、強くクンバハカ。

このプラーヤーマーナが、
実は平安時代、弘法大師空海が行っていた
真言密教の呼吸瞑想とよく似ていることを、
私は最近知りました。
空海は大日如来をイメージして、
そこから流れてくる霊力を吸い込んだそうです。
大日如来は、密教の神であり、
天風哲学でいう宇宙霊です。
空海のやっていたことは、きわめて原始的なものです。
天風は、ヨーガから学んだとはいえ、
現代の科学も瞠目する<呼吸の方法>を教えているのです。





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