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ふたたび、パリのテロのこと


2015.11.24

パリ同時テロについて、まえに書いた。
それ以後もずっと、テレビでは、テロの議論や報道がなされている。
その多くは、納得のできない見方、皮相な観察の番組である。

私がなるほど、と感心したのは、NHKの特派員、鴨志田 郷
という人のレポートで、簡潔で、正鵠をえていて、説得力があった。
たいへん若い人だが、ずっとパリに在住してフランス社会をみてきた。
簡単に要点を記すと、つぎのようなことである。

テロの要因の1つは、フランスの国内問題――つまりイスラム系移民の2,3世である。
これがテロリストの温床である。
フランスはシリアの空爆よりも、自国の問題に取り組むべきだ。
フランスのイスラム系移民は、ヨーロッパでいちばん多い。
430万とも、500万といわれる。統計によってなぜかちがう。

移民の1世は、フランスで肉体労働をして、苦労することを覚悟してやってきた。
しかし、当時失業問題はなかった。
第二次大戦の直後、フランスは人口減少によって、労働力が不足していたからだ。

しかし、移民の2,3世は、フランス人として教育を受けながら成長し、平等という理念を聞かされながら育った。
ところが、いざ就職しようとすると、移民の子として差別された。フランスのこの欺瞞に対する怒りが憎悪となり、しだいに復讐心へ、自暴自棄へとすすむ。

アイデンティティの問題も彼らにはある。これは深刻だ。
彼らは、自分がフランス人なのか、アラブなのかと問う。
答えは永久にない。

フランスはまた、自由をとなえながら、イスラム女性のスカーフの着用を法律で禁止している。

イスラム系移民の若者たちは、半分くらい失業中だという。
彼らは自暴自棄にもなるであろう。そこへISからの誘いがあれば、簡単に火がつく。自爆も恐れない戦士になってしまう。
なんという不幸、悲惨であろう。
このような人種問題は、どこの国でも解決のむつかしいものだ。
しかし、この問題に取り組まない限り、テロは再び起こるだろう。
権力者は国民の目を外にむけさせ、中東で空爆を行う。なんという愚劣な行為だろう!





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