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幸福への道



幸福への道

「私たちは、もはや、ある人のプライヴァシーの秘密とか、恋愛の葛藤とか、といったような小説や、ゴシップ報道には、まったく感動できないほど、飽き飽きしている。
私たちは、もっと高貴なことを聞きたい。
たとえば、公のために自己をすてて尽くしている、とか、
義務のために、卑しい私利私欲をすてて、働いている、とか、
人の恩にむくいるために、大きな犠牲をはらっても、その人のために尽くしている、とか・・・
なんとも頭の下がるような尊い心からでてきた、物語やニュースをききたいものだ」

これは、あるアメリカ人のエッセイの一節なんですが、カーネギーだったかな、と思います。
これは天風が講演のとき、ときどき引用されたことばです。
私は、たしかにそうだ! と思いました。

実際、現代人の多くは、自己の本能や感情の満足ばかり追い求めている。
もっと高貴な、人間らしい価値あるものを求めたいものです。
そして、尊いものを求めるときは、満足を得ようなどと考えないことだ。
高貴なるものを行為するときは、ただそのことを楽しむというきもちでありたい。

その行為に、かならずつきまっとってくる、苦しみがあっても、それを楽しみにふりかえる気持ちをもちたい、と思う。
人間は、苦しむことによって、偉大になる。
同時に、苦しむことによって、ほんとうに尊いものを認知できる。

「がんばらない」という言葉に共鳴する人が、今の世に多いようです。
これは、激しい競争社会の中で、多くの人が“がんばりすぎて”ノイローゼになっているからだ、と思います。
たしかに、人との競争や、他社との販売競争は、“がんばる”のを、いいかげんにしたらいい。

そして、高貴な理想にむかっては、がんばるべきです。
それは、結局、すこしも苦しいことではない。
むしろ、幸せへのショートカットです。
いいえ、そのほかに、ほんとうの幸福にいたる道はないのです。



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