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再生医学から精神医学


神戸の理化学研究所の小保方(おぼかた)さんが「スタップ細胞」をつくることに成功した、というニュースが世界をかけめぐりました。
まだ30歳の若い女性です。
「スタップ細胞」とは、あらゆる細胞――筋肉でも神経でも――を万能的につくりだす細胞です。
今までは、万能細胞をつくるには「受精卵」などに限定されている、と考えられてきました。
山中京大教授の発見したES細胞は、受精卵からつくるものでした。
だから、小保方さんの発見は、医学や生物学の常識をくつがえすものになった。

再生医学の進歩は、将来多くの病を治すことになるでしょう。
また、慶応大医学部の近藤誠教授や、京大医学部出身の中村仁一医師などの「がん」研究においては、
すでに、
「がん」が怖い病気ではなくなっています。

人間の生命の肉体面の問題が、このように解決されるとともに、
精神面の問題がクロー-ズアップしてくる、と私は思います。
そのとき、はじめて天風哲学の真価が、精神医学の分野でも、世間一般でも、
見えてくるでしょう。

まだまだ多くの人が、人間の精神のはたらきを軽くみて、なんでも医学で解決できる、
とばくぜんと考えています。
また、多くに人が「心」の問題は、たんなる「心がけ」で解決できると、
あやまって考えております。

心がけで心を変えることができるなら、なんの問題もないのですが・・・
そうはいかないのが「心」の微妙さ、怖さです。

プラス思考とか、ポジティブな考え方を志向する人々は、たしかに増えている
ようですが・・・
そういう人たちも「心がけ」で積極的になれる、とあやまって考えているのです。
人は、思いがけない重い病にかかったり、仕事の上で挫折したときに、「心がけ」だけでは
どうにもならない、と気がつくのです。

天風はすでに約100年前に、精神医学を考えた人です。
天風は「いかにすれば心を強くできるか」という問題に取り組んだ人です。
天風はネパールの山奥で、ヨーガを学ぶことで、そのヒントを得ましたが、
ほんとうの研究は、帰国してから10年以上もかかった精神医学や心理学の研究でした。
その結果、天風が提示した「心を強くする方法」の中心は、
① 天風式の瞑想と
② 暗示の活用――つまり、
  自己暗示のことば(「天風誦句」などの積極的なことば)の活用
です。





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