天風メソッド⑥
天風メソッド⑥ 2018.5.18
クンバハカ密法
クンバハカ密法なるものは、それ一つで単独に練習するより、
プラーナーヤーマ密法や養動法、天風式ヨーガ体操、呼吸操練などを
実行しながら身につけるとよい。
ただ「肛門を閉じる」という一事だけを心がけるよりも、
たとえばプラーナーヤーマ密法をするときに、
呼吸の合間にしっかりとクンバハカ密法を実習すると身につきます。
また、1時間に1回くらいの割合で、肛門の穴を5秒間ほど
しっかり締める、という習慣をもつとよい。
すると、肛門にある括約筋が鍛えられ強靭になり、
肛門の近くの膀胱の筋肉もその刺激をうけて強くしなやかになり、
尿漏れや頻尿の治療に効果があります。
括約筋(かつやくきん)をおおいに活躍(かつやく)させてやるということですね。
(これは駄洒落でした)
これは2018年1~2月ころのNHKの健康番組で、専門医が教えてくれたことです。
たぶん、このお医者さんはヨーガのクンバハカ密法をどこかで学ばれて、
それを専門の医学に応用されたものと思われます。
NHKで紹介された上の方法は、クンバハカ密法をマスターするのに大変いい。
なぜなら、肛門を閉じるということがもっとも難しいからです。
肩の力を抜くこと、下っ腹(ヘソ下10センチあたり)に気を込めるというのは、
あまり難しくないでしょう。
私たちは、体のどこかが痛いときに、思わず「気張(きば)り」ます。
気張るときに、肛門を閉じることをたいていの人はしない。
すると、肛門から気(活力)がもれて力がはいりません。
そこで肛門を閉める練習をすると、
気張るとき自然にクンバハカ密法の態勢になれるのです。
すると大きな力が湧いてきます。
「密法」と称されるものは、説明としては簡単なものですが、
その奥義をきわめるには何年もかかります。
いえ、一生探求していき次第に上手になっていくものです。
密法には、クンバハカ密法のほかに、
安定打坐密法とプラーナーヤーマ密法があります。
天風は、90歳近くなって
「おれは、このごろやっとクンバハカ密法が完全に身についたよ」
と娘さんに言われた、とそうです。
ただ絶えず漫然と「肛門をしめていなければならない」と思っていてもうまくいかない。
さきほど述べたように、1時間に1回くらい5秒間、
しっかり肛門を閉じる練習をするのがいい。
私は18歳の時、天風先生からクンバハカ密法を習いましたが、
なかなか上手にならなかった経験があります。最近だいぶ巧くなったと感じています。
クンバハカ密法が身につくにしたがって、瞑想も上手になれます。
なぜなら、ヨーガの経典にあるように、クンバハカ密法は
“瞑想への準備の階梯の一つ”だからです。
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コメント
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とても参考になりました。 ブログに投稿していただき、ありがとうございます。
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