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筆で誦句を書く

墨書  2018. 924

 

最近、天風誦句を墨書しています。まえにふれましたが。

半紙にちょうど収まるように、行数を10行くらいになるように

誦句を短くしたり、省略することもあります。

 

書家・石川九楊は「現代の書は言葉を伝えるものにあらず、筆触の美を表現し、黒白のつくりだす妙味を創造するものだ」という意味のことを主張しています。そして現代の書道はほぼすべてこの方向をめざし、言葉の表現伝達を拒否しております。

私は書の達人としての九楊をたいへん尊敬していますが、この考え方を採用しません。

書はあくまで言葉を人に伝えるものだと考えております。

したがって、現代の日本語の文章を筆で描くのです。

読めもしない漢字の羅列や、昔の読みずらい仮名は一切つかいません。

時に大いに続け字、くずし字も使いますが、どこまでも現代の人が読めるような字を書きます。

天風誦句の手本がありませんから、自分で勝手に工夫しています。

我流と言われても甘んじてうけます。

天風先生の誦句を墨書したものがありますが、私はまねしたくないのです。私は日本の文人の書の流れをくむのが好きだからです。

会津八一や顔真卿を私はかって手本として勉強しましたが、あまりとらわれないようにしています。

下の写真は私が書いたものを厚美濃の和紙に裏打ちして、手すきの厚紙にはりつけた、いちおう作品めかしたものです。

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