京大で話したこと 2014.8.5
京大のフランス料理店で、どんな話をされましたか、
と2,3の人から聞かれましたので、
ここにその概要を記します。
このたび出版された私の英語の本は、
5年間原稿のまま眠っておりました。
そのThe True Paths to Meditationと題する本は、
5年前に書いたものです。
ほとんど出版はあきらめておりました。
ところが、この7月に出版され、私の長年の夢がかなえられたことになります。
大学で英語を教えていたころ、私は毎年のように海外の旅にでたものです。また、アメリカの高校やニュージーランドの大学で、仕事として日本語や日本文化を教えました。
こうして海外で多くの人と親しくなり、
話が禅におよぶことがよくありました。
Zenに関心をもつ人が外国にはたくさんおられます。
そして、
「坐禅のしかたを教えてください」
とまじめに求められたことが数回ありました。
そのたびに私は天風先生から教わった天風式坐禅をつたえようと骨を折ったものです。
しかし、恥ずかしいことに、英語教師でありながら、
なかなか英語でうまく表現できませんでした。
たとえば、無我をno selfといいますと、
「自分がなくなってしまうなんて、わかりません」
と言われます。
この経験は何回もあり、苦(にが)い、くやしい悔恨として、私の心にずっと尾をひいてのこりました。
そのうち、アメリカで心身統一法を教えているデイヴィさんと知り合いました。
彼はすでにJapanese Yogaという天風哲学を紹介する本を書いていましたが・・・
さらにもっと真剣に天風哲学を学ぼうとしていました。
その情熱に心をうたれ、私は、ただ彼ひとりのために、
天風の著作の翻訳をはじめたのです。
2,3年のあいだに10冊ほど訳しました。
その内容に関して、デイヴィさんと何度イーメールの交換をしたことでしょう。長いイーメールは、A4の紙にして5,6枚におよびました。
この翻訳と問答の経験で、私は、天風哲学の英語表現をいつのまにか学んでしまいました。
デイヴィさんのサンフランシスコの道場で、朝から晩まで、まる1日、天風哲学について語り合ったことも数回あります。
私は退職してヒマができましたので、英語で天風式瞑想について書いてみました。A4の紙で約100ページになりました。
しかし、この原稿を世に出してくれるところは、
まったくありませんでした。
ところが、去年、デイヴィさんのご援助もあって、サンフランシスコのMichiPublishingという出版社が、印刷と20か国の販売をひきうけてくれたのです。
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